「責任ある機関投資家」の諸原則≪日本版スチュワードシップ・コード≫の受入れについて

当社は2020年8月19日に「責任ある機関投資家」の諸原則≪日本版スチュワードシップ・コード≫に賛同し、受け入れることを表明いたしました。

この受入れ表明は、2020年3月に改訂された日本版スチュワードシップ・コードを踏まえ、野村證券株式会社フィデューシャリー・サービス研究センター(以下、当センター)が提供する資産運用コンサルティング・サービスに限定して表明するものです。

当センターは、資産運用コンサルティング・サービス提供者として、インベストメント・チェーンの機能向上のために期待される役割を果たすべく、日本版スチュワードシップ・コードへの賛同と受入れの意を表明し、以下にスチュワードシップ責任を果たすための方針を示します。



基本方針

当センターでは、企業年金、公的年金を含め様々なお客様に向けた資産運用コンサルティング・サービスを提供しています。お客様の資産規模や制約条件など個々の状況に応じて、ガバナンス構築支援、ポートフォリオ構築支援、マネジャーストラクチャー設計支援、ファンド選定支援、モニタリング支援など、カスタマイズされたソリューションを提案しています。
当センターでは、スチュワードシップ活動を含む運用機関・ファンドの評価について、外部調査機関を利用しています。当センターは、当センターが利用する調査機関に対して、運用機関・ファンドの評価においてスチュワードシップに関する方針や取り組みを確認し、対話を通じてコードの遵守を促すよう求めます。その上で、その取組み状況を把握し、必要に応じて調査機関のモニタリング・評価のあり方に対し、説明や改善を要請します。
なお、企業などの個々の投資対象や運用機関に、当センターが議決権行使あるいはエンゲージメントを行うことはありません。

当センターは、アセットオーナーの資産運用にコンサルタントとして関与する責任を果たし、お客様およびその最終受益者の中長期的な投資リターンの拡大のため、スチュワードシップ活動に取り組みます。
日本版スチュワードシップ・コードで求められる活動について、原則8のように自ら取り組めるものは実施し、それ以外の原則に関しては、資産運用コンサルタントという当センターの立場から、お客様のスチュワードシップ活動を支えるよう努めます。



原則1 機関投資家は、スチュワードシップ責任を果たすための明確な方針を策定し、これを公表すべきである。

当センターは、資産運用コンサルティング・サービス提供者として、お客様が適切にスチュワードシップ責任を果たすための情報提供および助言を行います。

アセットオーナーであるお客様には、最終受益者の中長期的な投資リターンの拡大のため、スチュワードシップ活動に関する方針を定め、資産を委託する運用機関のスチュワードシップ活動をモニタリングし、より実効的な活動を促す責任があります。当センターは、お客様のこうしたスチュワードシップ活動を導き、支援する役割を有しています。
お客様のスチュワードシップ活動方針や議決権行使原則などの策定・改定、スチュワードシップ活動に関する運用機関評価・モニタリング方法の検討、アセットオーナーと運用機関の対話のあり方等について、日本版スチュワードシップ・コードに則ってコンサルティングを実施します。

サステナビリティ(ESG要素を含む中長期的な持続可能性)の考慮についても、お客様のスチュワードシップ活動にサステナビリティの観点が統合されるよう促し、お客様が運用機関に対して求める事項や原則、運用機関のモニタリングにおいて、どのようにサステナビリティの要素を取り入れるべきか、お客様と共に検討します。



原則2 機関投資家は、スチュワードシップ責任を果たす上で管理すべき利益相反について、明確な方針を策定し、これを公表すべきである。

当センターの利益相反管理に関する方針、取り組みは、原則8に対応する方針に記載しています。
当センターは、運用機関の利益相反防止のための取り組みや体制整備について、お客様の方針の策定・改定、あるいは運用機関評価・モニタリングに対し必要に応じて助言を行います。



原則3 機関投資家は、投資先企業の持続的成長に向けてスチュワードシップ責任を適切に果たすため、当該企業の状況を的確に把握すべきである。

原則4 機関投資家は、投資先企業との建設的な「目的を持った対話」を通じて、投資先企業と認識の共有を図るとともに、問題の改善に努めるべきである。

当センターは、お客様のスチュワードシップ活動方針等の規程や、お客様が実施する運用機関評価・モニタリング項目に、原則3、4(指針を含む)で求められる内容を盛り込むよう支援します。
また、マネジャーストラクチャー設計支援、ファンド選定支援などの通常のコンサルティングにおいても、検討対象とする運用機関・ファンドが、ESGの問題を含め投資先企業の状況を把握しているか、持続的成長の促進を目的とした効果的な議決権行使・エンゲージメントなどの対話を実施しているか、その運用戦略に応じて考慮します。



原則5 機関投資家は、議決権の行使と行使結果の公表について明確な方針を持つとともに、議決権の方針については、単に形式的な判断基準にとどまるのではなく、投資先企業の持続的成長に資するものとなるよう工夫すべきである。

当センターは、アセットオーナーであるお客様が、運用機関に示す議決権行使原則やガイドラインの策定および改定を行う場合に、お客様自身の方針を踏まえつつ、原則5(指針を含む)の内容を反映するよう策定・改定の支援を行います。



原則6 機関投資家は、議決権の行使も含め、スチュワードシップ責任をどのように果たしているのかについて、原則として、顧客・受益者に対して定期的に報告を行うべきである。

当センターは、スチュワードシップ責任を果たすための方針や取り組みについて、お客様への個別の報告に代替し、ウェブサイトにて年に1度を目安として定期的に報告します。
また、お客様が最終受益者に向けて行うスチュワードシップ活動報告のあり方について、必要に応じてコンサルティングを実施し、効果的かつ効率的な報告を行うよう促します。



原則7 機関投資家は、投資先企業の持続的成長に資するよう、投資先企業やその事業環境等に関する深い理解のほか運用戦略に応じたサステナビリティの考慮に基づき、当該企業との対話やスチュワードシップ活動に伴う判断を適切に行うための実力を備えるべきである。

当センターは、お客様のスチュワードシップ活動に資する情報提供、コンサルティングを継続できるよう、体制整備や調査研究に努めます。
体制については、原則8に対応する取り組み方針に掲げるほか、当センターにスチュワードシップやサステナビリティに関するリサーチを専門とするコンサルタントを置いています。野村グループ内のリソースも活用しつつ、コンサルタント一人一人がスチュワードシップ責任の重要性を理解して業務にあたります。
調査研究についても、お客様のスチュワードシップ活動を支援するために、サステナビリティに関するリサーチ、レポーティングが重要であると認識しています。野村グループのグローバルなネットワークを活かし、幅広い調査研究活動を行います。
当センターのスチュワードシップ活動については、必要に応じてお客様との意見交換や実施状況の振り返りを行い、将来のスチュワードシップ活動がより適切なものとなるよう努めます。



原則8 機関投資家向けサービス提供者は、機関投資家がスチュワードシップ責任を果たすに当たり、適切にサービスを提供し、インベストメント・チェーン全体の機能向上に資するものとなるよう努めるべきである。

当センターは、運用コンサルティング業務から生じ得る利益相反を適正に管理するために、当社の利益相反管理方針に加えて以下の取り組みを行っています。



コンサルティングの中立性を高める取り組み

  1. コンサルタント行動指針の策定
  2. 顧客本位のコンサルティングを行うためにコンサルタントがとるべき行動の指針として2017年4月に策定しました。

  3. コンサルティング・アドバイザリーボードの設立
  4. 社外の有識者を含むメンバーでコンサルティングのあり方についてディスカッションを行うために2018年4月に設立しました。得られた助言をもとにさらなるコンサルティング・サービスの向上やガバナンス強化に取り組んでいます。

  5. 運用機関との契約関係に関する情報開示
  6. 当センターとして運用機関との契約の中で金銭を受け取るものは、野村年金マネジメント研究会のリサーチ提供およびセミナー開催のみで、特定の運用会社を推奨することで弊社が利益を得るような契約はありません。

取り組みの詳細はこちらをご参照ください。

以上


制定  2020年8月19日